のんびりmathematicー数学主婦のブログ

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数学ができるようになりたい④~「方程式」の意味、説明できますか?

数学ができるようになりたい。

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この記事もシリーズ4回目です。

 

改めて指摘しておきますが、

私自身、「数学得意です!できますよ!任せてください!!」なんて言える立場では、全然ないです。

できなすぎて、「うぎゃーーーーーー!!」って、なり続けてきた人です。

 

「セミナー発表前に、”やりたくないよお…”と言いながら、泣く」とか、ありました。

 

そんな残念すぎる私ですが、曲がりにも勉強してきた中で、「これ、良かったかも…」的な情報をお伝えしていきたい次第でございます。

 

今回は、「言葉の定義」にスポットを当てながら、考えてきたいと思います☆

 

※ちなみに、前3回のシリーズはこちら…

nekomath271828.hatenablog.com

 

nekomath271828.hatenablog.com

 

nekomath271828.hatenablog.com

 

 

1.「方程式」とは?

タイトルにも書きましたが…

「方程式」の意味、説明できますか?

 

恐らく、多くの人は、1次方程式や2次方程式を、ちゃかちゃか解けちゃうと思います。

2x+5=1

とか

x^2-3x+2=0

とか。

 

でも、「方程式とは何か、説明してください」って言われると、案外多くの人が、「え…わかりません…」って、なっちゃうんじゃないかなあ、と思います。

 

みんな、ちゃかちゃか解けちゃったり、「2次方程式の解の公式」をバッチリ暗記していたりするのにも関わらず、「そもそも方程式って何かを知らない」という、ちょっと不思議な現象です。

 

2.恒星と惑星

突然ですが、

恒星って、ありますよね。

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私、天文学に詳しくないので、wikipediaを参照してみました。

恒星 - Wikipedia

 

恒星の語源は、

 天球に恒常的に固定された星々という意味で名づけられたこれに対し、天球上を移動していく星のことを「さまよう人」という意味で「惑星」と名づけられたといわれる。恒星はこのような性質から、古代の人々は恒星の配置に星座を見出してきた。

 

「恒」には、「つねに、いつも、同じで変わらない」という意味があるようで、その感じが「恒星」という言葉に、とても良く表れているなあ、と思います。

 

 

一方、惑星は動いてしまうので、「惑(まど)う」という字を使っているんですね。

 

 

恒星と惑星。

どちらも星だけど、2種類ある。

おもしろいです。

 

3.恒等式と方程式

数学の話に戻ります。

 

等式と言われる「=でつながれている式」って、実は2種類あるんです。

それは、「恒等式」と「方程式」です。

 

恒等式・・・どんな変数を入れても、等式が成立する式

●方程式・・・変数が、特別な値のときのみ、等式が成立する式

 

です。

 

たとえば、

x(x+1)=x^2+x

のような、分配法則による式の展開は、恒等式です。

xに、どんな値を代入しても、成り立ちます。

恒等式って、恒星のように、「つねに、いつも同じで変わらない」という感じが出ているなあ、と思います。

 

一方、

2x-7=1

のような式は、方程式です。

xの値が4のときのみ、等式が成立します。

xに0や1や100を入れると、左辺と右辺の値は異なってしまい、等式は成り立たないですよね。

方程式は「いつもイコールになるよ!」というわけでなく、惑星のように、惑います。

 

というわけで、「方程式を解く」というのは、上記の「4」のような、「等式が成り立つ特別な値を発見する行為のこと」なのです。

 

 

恒等式と方程式。

どちらも等式だけど、2種類ある。

おもしろいです。

 

※詳しくは、こちらを!とても、素敵にまとまっています。

mathtrain.jp

 

4.誘い笑い

またまた突然、話が本論からズレます。

「誘い笑い」って知ってます?

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誘い笑いシリーズとは (サソイワライシリーズとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

誘い笑いとは、主にお笑い芸人が用いる手法で、ボケた人間が自ら視聴者に先んじて笑うことで笑いをとる行為である。その後、バラエティ番組等で面白いシーンに笑い声を流して視聴者の笑いを誘う手法のことをそう呼ぶようにもなった。

 

「笑ってる人を見て、つられて笑っちゃう」っていうやつです。

 

ある脚本家の方がおっしゃってたのですが、この「誘い笑い」って、ここ最近できた言葉らしいです。

 

ダウンタウンの松本さんが、「自分が笑っちゃうことで、笑いを誘発すること」が、すごく上手かったらしいんですよ。

で、この行為に「誘い笑い」って名前がついたらしいです。

(嘘か本当かは、ちょっとわかりませんが…)

 

さらに、この「誘い笑い」って名前がついたことにより、

「多くの芸人さんが、”誘い笑い”を習得できるようになった」

のだそう。

 

この脚本家さんいわく、

「”この人の言動、なんか面白いな~…”と思ったら、その言動に、何らかの名前をつけると、自分もそれができるようになってしまう」

とのこと。

 

この話を聞いて「わ…すごい面白い」と思ったので、ちょっと分析してみます。

 

5.新しい言葉ができるとき

この話が本当だったと仮定すると…

恐らく、誰かが「ダウンタウン、すっごい面白いな。なんでだろう?」って、考えたんだと思うんですよ。

 

「彼らの何が特別で、どんな言動が面白いのか?」って。

それを考えて、ダウンタウンを観察して、分析した結果、「誘い笑い」って言葉ができたんじゃないのかなあ…と、私は推測しています。

 

そのためには、面白さを見極める「強い観察眼」と、面白いエッセンスをグッと「抽出する」パワーが必要であると思います。

言葉が「ない」状態から、「ある」状態にしていくわけですから、そんなに簡単なことではないと思うのです。

 

6.ダウンタウンの面白さの再現

こうして、「誘い笑い」という言葉ができたことで、「ダウンタウンの面白さの一部」が再現可能になりました。

 

これって、めちゃくちゃすごいことだと思います。

一時代を築いたスゴイ芸人さんの技術を、一部だけでも再現できちゃうわけですから。

 

「誘い笑い」という言葉は「自分が笑っちゃうことで、笑いを誘発すること」という明確なイメージを持つ言葉です。

この「明確なイメージ」のお陰で、他の芸人さんたちも、「誘い笑い」ができるようになったのだと思います。

 

こういうことを考えると、「言葉の力ってスゴイな~」と、しみじみ感じます。

素晴らしい技術や知識を、次に続く人たちへ広く伝承していくという力が、言葉には宿っているのですね。

 

7.数学用語のインパク

 数学の話に戻ります。

 

中高数学の教科書や、数々の数学書に出てくる「数学用語」って、当然「適当なもの」ではありません。

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「やっぱり、この言葉は、数学を考えるために必要だよね」って、しみじみ多くの人が感じた言葉だけが残っているはずです。

なぜなら、数学の歴史は長く、たくさんのスーパー大天才たちが編み出してきたわけですから。「どうでもいい言葉のオンパレード」なわけないです。

 

まるで「誘い笑い」の言葉が持っているインパクトのように、

「次に続く人たちが、”いいとこどり”をググッとできる」ということを目的にして、色んな数学用語たちは存在していると思うんですよ。

 

だから、「言葉の定義」って、大事です。

 

8.方程式とは何か?と説明できること

「方程式の計算ができる」っていうことも、もちろん大事なんだけれど、「方程式とは何かを説明できる」っていうことも、負けじと大事だと、私は思います。

 

それは、過去の時代の人たちが「等式とは何か?」を追及し続けてきた一つの帰結なわけです。

少し想像するだけでも、その追及は、単純なものではなかったように感じます。

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現代の私たちは、ありがたいことに、「方程式という言葉の定義」を調べるだけで、エッセンスを感じられてしまうわけです。

これって、とても素晴らしいことで、まさに「温故知新だなあ」って思います。

 

さらに、日ごろ、何となく機械的に行いがちな「式変形」に対しても、「自分の意識」が入ってくるようになると思います。

この「等式」への意識って、じわじわ数学への深い理解を引き起こしてしまうはずです。「機械的な式変形」に「自分の意識」や「意味付け」が入ってくるわけですから。

 

9.言葉の定義は大事だ!①

なんで、わざわざ「誘い笑い」の話を持ち出してまで、「言葉の定義、大事だよ!!」と語っているかと言うと、二つの理由(というか、私の実体験)があります。

 

一つ目が、最近の出来事。

 

私は、ここ数か月、立て続けに数学Ⅰを教えているんですね。

 

それで、発見したのですが、

どの子も、どの子も、見事に、

平方完成がバッチリできる!計算も速くて正確!!

なのです。

 

平方完成って、大抵の人にとって、一朝一夕で身につく計算スキルではないと思うので、たくさん問題を解いたり、時間をかけたりして努力したのだろうと思います。

 

しかし、一方で、

どの子も、どの子も、見事に、

定義域と値域が何なのか、を説明できない

のです。

 

2次関数の後半の応用問題って、定義域や値域を意識しないと、なかなか解けません。

なので、後半になってきて、「定義域や値域が何なのか、わかってなかった」ということが判明してしまいます。

 

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「平方完成」も、もちろん大事なんですが、

「定義域と値域」への理解も、結構大事です。

これは、もっと言えば、「関数とは何か?」っていう話にもつながってくるからです。

 

「関数への理解」を、ほとんど意識しないまま進んでいってしまうと、

数学Ⅱあたりで「わからない!」となってしまうのではないかなあ、と、私は予想しています。

 

10.言葉の定義は大事だ!②

二つ目は、ある大学の先生から聞いた話です。

 

推薦入試(数学科)の面接で、その先生は、「数学用語の定義について聞く」のだそうです。

 

例えば、

微分係数とは何か、説明しなさい」

のような感じで。

 

そうすると、ちょこちょこ答えられない人がいるらしいです。

 

その先生いわく、

 

「いくらスラスラ問題が解けても、言葉の定義を気にかけられない人には、数学はできない」

 

とのこと。

 

すごく厳しいお言葉ですが、でも、確かにそうだと思います。

 

大学以降の数学を、ある程度マジメに学んだ方はわかると思うんですが、

言葉の定義は、まさに理解の「要(かなめ)」になってますよね。

 

「ここをおさえずして、前に進むなんてこと、できない」というくらい、重要です。

数学は、定義から広がっていく学問ですから。

 

そのくらい「言葉の定義」って大事で、推薦入試の面接でも聞かれるわけですから、

一般入試でも、そのエッセンスが散りばめられているっていうことは、存分にあり得ると思います。

 

11.まとめ

最後、ちょっとシビアな話をしてしまって、ごめんなさい。

でも、脅しとかではなく、そのくらい大事なんです。

 

今、私たちの時代に受け継がれている「言葉」のパワー。

それを、思いっきり味わって、使っていくこと。

 

最初は、「数学用語って、専門的でわかりにくい、とっつきにくい」と感じると思います。

でも、少し背伸びしながら使っているうちに、どんどん、その良さは実感できるはず!

 

方程式とは?

関数とは?

命題とは?

などなど、今一度、確認したり、考えてみたりすることで、大きなパワーが得られると思います。

 

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言葉は、現代を生きる私たちに届いたギフト。

大事にしましょ☆

 

(つづきます)

数学 学習法